FreeNAS7のiSCSI関連の設定メモ。
※説明はかなり怪しいので注意。
SCSIを使ったことのある方なら話は早いんだろうけれど、結局のところ、iSCSIというのはSCSIケーブルがネットワークケーブルに置き換わった物と考えれば良いらしい。
いい加減すぎるかもしれないけれど、SCSIバスを流れていたデータがTCP/IPを介してネットワークケーブルを流れるのだから、間違いではないかと。
で、SCSI機器に当たるものがターゲットと言う事になるのだと思われる。
ターゲットは「ポータルグループ」・「イニシエータグループ」・「エクステント」から構成される。
なので、FreeNASでiSCSIを使用する場合
- iSCSIのターゲットの有効化
- ポータルグループを追加
- イニシエータグループを追加
- エクステントを追加
- ターゲットの設定
という手順を行う。
iSCSIターゲットの有効化
FreeNASでiSCSIターゲットを有効化するためには「サービス」メニューからiSCSIターゲットを選択する。
「サービスiSCSIターゲット」が表示されたらiSCSIターゲットとある横の「有効」にチェックマークを入れる。
他はデフォルトでも動作するが、「ベース名」は例として入力済みになってはいるものの、peach.ne.jp様の物になっている。
本来は識別子(iSCSI Qualified Name)として使用されるもので、「iqn.」から始まる一意性がある文字列である事が必須。
設定が終わったら「保存して再起動」ボタンをクリックする。
ポータルグループの追加
ポータルとは入り口等の意味。ポータルグループは該当ターゲットに接続するために利用するIPアドレスと待ち受けポートを設定するもの。
ポータルグループの追加を行うには「サービスiSCSIターゲット」上にある「ポータル」タブをクリックする。
「「サービスiSCSIターゲットポータルグループ」が表示されたら
の部分をクリック。
「サービスiSCSIターゲットポータルグループ追加」が表示される。
- タグ番号
ポータルグループ識別番号。自動で設定されるので設定値そのまま。 - ポータル
「FreeNASのIPアドレス:3260」がセットされているはずなのでそのまま。 - コメント
適宜設定(空白でも構わない)。
設定後「追加」ボタンをクリック。
再び「サービスiSCSIターゲットポータルグループ」が表示されたら、変更を反映させるため「変更の適用」ボタンをクリック。
「変更は問題なく成功しました。」と表示されればポータルグループの追加は完了。
イニシエータグループの追加
イニシエータグループはターゲットに接続できるイニシエータ及びネットワークを指定するもの。ACLのようなものと考えて差し支えないと思われる。
イニシエータグループの追加は「サービスiSCSIターゲット」上の「イニシエータ」タブをクリックする。
「サービスiSCSIターゲットイニシエータグループ」が表示されたら
をクリックする。
「サービスiSCSIターゲットイニシエータグループ追加」が表示されたら
- タグ番号
イニシエータグループ識別番号。自動で設定されるので設定値そのまま。 - イニシエータ
接続を許可するイニシエータを指定。個別に指定しないのであればALLとする。 - 許可するネットワーク
ターゲットへの接続を許可するネットワークを指定。ALLで全てを許可。 - コメント
適宜設定。(空白で構わない)
設定が終わったら「追加」ボタンをクリック。
再度「サービスiSCSIターゲットイニシエータグループ」が表示されたら、「変更の適用」ボタンをクリックして設定内容を反映させる。
「変更は問題なく成功しました。」と表示されれば、イニシエータグループの追加は完了。
エクステントの追加
エクステントはターゲットのストレージに関する設定を行うもの。
エクステントを追加するには「サービスiSCSIターゲット」上の「ターゲット」タブをクリック。
「サービスiSCSIターゲットターゲット」が表示されたら「エクステント」欄にある
をクリックする。
「サービスiSCSIターゲットエクステント追加」が表示されたら、各種設定を行う。
- エクステント名
エクステントの識別名。一意性を持った形で付与されるのでそのまま。 - タイプ
ターゲットをどの形式で確保するか。- ファイル
(マウントした)ディスク上にファイルを作成し、ターゲットとして利用する。
別途この場合「パス」欄で使用するファイル名(フルパス指定)、「ファイルサイズ」欄で確保する容量を指定する。 - デバイス
ディスクをターゲットとして利用する。
別途FreeNASが管理しているディスクの中から、何れかを「デバイス」欄で指定する。 - ZFSボリューム
ZFSボリュームをターゲットとして利用する。
別途使用するZFSボリュームを「ZFSボリューム」欄で指定する。
- ファイル
- コメント
適宜設定。(空欄で構わない)
ちなみにファイルタイプとデバイスタイプをESXi5.0で確認してみたが
- ファイルタイプ
仮想マシンのディスクとしてのみ指定可能。データストアとしては指定できなかった。 - デバイスタイプ
データストア又は仮想マシンのディスクとして指定可能。
となった。(ZFSについては未検証)
設定が終わったら「追加」ボタンをクリック。
再び「サービスiSCSIターゲットターゲット」が表示されたら、「変更の適用」ボタンをクリックして設定を反映させる。
「変更は問題なく成功しました。」と表示されたら、エクステントの追加は完了。
ターゲットの追加
ターゲットを追加するには「サービスiSCSIターゲット」の「ターゲット」タブをクリックする。
「サービスiSCSIターゲットターゲット」が表示されたら「ターゲット」欄にある
をクリックする。
基本的にそのままでOK。
ポータルグループやイニシエータグループが複数ある場合は、使用したいグループの番号を指定する。
また、エクステントが複数ある場合は「LUM0」欄のストレージで、使用するエクステントを指定する。
設定が終わったら「追加」ボタンをクリックする。
再び「サービスiSCSIターゲットターゲット」が表示されたら、「変更の適用」ボタンをクリックして設定を反映させる。
「変更は問題なく成功しました。」と表示されたら、ターゲットの追加は完了。
…
面倒くさそうだなぁと思っていたら、設定は意外と簡単。きっちりやろうとすると大変なんだろうけれど、試してみる分には上記の設定で大丈夫だった。
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