仮想マシンの作成後、変更を行う手順。
仮想マシンの作成後にデバイス追加等の変更を行うには、仮想マシンのプロパティから行う。
仮想マシンのプロパティはvSphere Clientのリスト等から、該当仮想マシンを選択後右クリックで表示されるメニュー中の「設定の編集」等から表示可能。
仮想マシンのプロパティ上には3つのタブがあって
- ハードウェア
仮想マシンへのデバイス追加・削除および各デバイスの設定 - オプション
仮想マシンの動作設定 - リソース
仮想マシンに割り当てられるリソースの調整
が行える。
基本的にあちこち弄る必要は無いけれど、幾つか。
ハードウェア – メモリ
基本モードで仮想マシンを作成した場合、メモリサイズは推奨値で設定されるため、見直しが必要。
設定値は必ず4の倍数となるように設定する事。
ハードウェア – CPU
基本モードで仮想マシンを作成した場合、CPUの設定はソケット×1・コア×1で設定されるため、見直しが必要。
ハードウェア -USB
ESXi上の仮想マシンでUSBデバイスを使用するには2つの方法が利用できる。
- ESXi(ホスト)側のUSBデバイスを利用する方法
- vSphere Client(クライアント)側のUSBデバイスを利用する方法
どちらのUSBデバイスを利用するにしても、まずは仮想マシンにUSBコントローラを追加する。
ハードウェア – USBコントローラ
仮想マシンにUSBコントローラを追加するには、仮想マシンが停止状態にある事を確認し、「ハードウェア」タブにある「追加」ボタンをクリックして「ハードウェアの追加」を表示させる。
「ハードウェアの追加」の中には追加可能なデバイスの一覧が表示されており、その中に「USBコントローラ」があるので選択後「次へ」ボタンをクリックする。
「USBコントローラ」が表示されたら「コントローラタイプ」を指定(通常はそのままでOK)し、「次へ」ボタンをクリックする。
「終了準備の完了」が表示されたら設定内容を確認して「終了」ボタンをクリックする。
「ハードウェアの追加」に戻ったら「新規USBコントローラ(追加中)」が表示されている事を確認。
「OK」ボタンをクリックして「仮想マシンのプロパティ」を終了させると、変更内容が仮想マシンに反映される。
USBデバイスを使用する場合は、この後仮想マシンが起動している状態で行う。
ESXi(ホスト)側のUSBデバイスを使用する
ホスト側に接続されているUSBデバイスを使用する場合は、USBコントローラと同様「仮想マシンのプロパティ」からデバイスの追加を行う。
「ハードウェア」タブの「追加」ボタンをクリックすると「デバイスタイプ」の中に「USBデバイス」があるので、これを選択後「次へ」ボタンをクリック。
「USBデバイスの選択」が表示され、ホスト側に接続されている利用可能なUSBデバイスの一覧が表示される。
仮想マシンに接続したいデバイスを選択後「次へ」ボタンをクリック。
なお、記録系デバイスの殆どはホスト側の接続では利用不可。そういったデバイスを使用したい場合はクライアント側から接続すればいい。
「終了準備の完了」が表示されたら、内容を確認して「終了」ボタンをクリック。
「仮想マシンのプロパティ」が表示されたら「新規USBデバイス(追加中)」が追加されているのを確認し、「OK」ボタンをクリック。
これでUSBデバイスが仮想マシンに接続される。
上記はFreeBSDの仮想マシンにカードメモリリーダを接続してみた場合。正しく認識していることがわかる。
取り外せばunmountされる。
vSphere Client(クライアント)側のUSBデバイスを使用する
ESXiではvSphere Clientが動作しているマシンに接続されているUSBデバイスを仮想マシンに接続させる事も可能だ。
この場合はvSphere Clientで該当仮想マシンのインベントリを表示させた状態で
アイコンをクリックする。
「USBデバイスに接続」から該当USBデバイスを選択する。
「USBデバイスの接続」が表示されたら「OK」ボタンをクリック。(ホスト~と表示されているけれど気にしない。)
同様にFreeBSDの仮想マシンに接続出来た。
※この時vSphere Client側のマシンにもVMWareのUSBドライバがインストールされる場合がある。
取り外す場合は同様にアイコンから「USBデバイスx」から「該当USBデバイスから切断します」を選択。
「USBデバイスの切断」が表示されたら「はい」ボタンをクリック。
「リモートデバイス切断」が表示されたら「OK」ボタンをクリック。
FreeBSDの仮想マシンからunmountされた。
USBデバイスの接続の注意点
記録系のデバイスがSCSIバスに接続されるため、仮想マシン上には必ずSCSIデバイスを用意しておくこと。
デバイス – ネットワークアダプタの追加
「VMWare ESXi のネットワーク設定」を参照のこと。
リソース
意外と重要なのがリソースの設定。
複数の仮想マシンが同時に稼動するホストの場合、全ての仮想マシンが同等動作すると言う事ならここは弄らなくて良いが、仮想マシンの優先順位を指定したい場合は、このリソースで仮想マシン毎に設定を行う必要がある。
有用と思われるドキュメントは
- オンラインヘルプ – 仮想マシンのオプションとリソースの構成 – 仮想マシンのリソースの編集
- vSphereリソース管理ガイド
- ダイワボ情報ウシステム株式会社 – Easy Virtual Package 基本操作とアップグレードガイド
等。
リソース – CPU
予約はその仮想マシンに割り当てられる動作クロックの下限値、制限は最大値と考えてよさそう。
問題はシェア。ドキュメントを見る限りCPUスケジューラの優先度を重みで指定するらしい。
簡単に書いてしまうと、CPUの取り合いになった場合はこのシェア値によって割り当てが行われると考えてよさそうだ。
リソース – メモリ
基本的に仮想マシンのメモリサイズは「ハードウエア」の「メモリ」で指定したサイズで、仮想マシン自体もその容量で認識している。
実際にはメモリ空間も仮想化されていて、必要に応じてESXiが仮想マシンに必要な分を割り当てると言う動作が行われているが、ここではESXiが仮想マシンにメモリを割り当てる際の設定を行う。
予約は仮想マシンへの割り当てに対する下限値。仮想マシンがメモリ割り当てを受け、下限値に達するまでの割り当てはその仮想マシンが占有的に使用することが出来る。
制限値はその仮想マシンが割り当てを受けることが出来る上限値。「ハードウェア」の「メモリ」で指定した容量はこの値に制約される。
シェアについては、予約値と制限値の範囲内で割り当てを受ける際の優先度を重みで指定するようだ。
リソース – ディスク
ディスクアクセスについての優先順位を重みとして指定。
制限のIOPsは「Input/Output par second」の略で1秒間におけるIO処理数。IOについて保証が必要なシステム以外は指定の必要は無いと思われる。
…
仮想化となると色々と面倒ですな。
うちのような外部向けのサーバを数台集約する程度ならオイシイオイシイなのですが、企業での導入なんかだと面倒くさいんだろうなと予想(笑)。
だけれども、せっかく無償版が提供されているのだから、壊す事前提で色々やってみると良いと思うんですな。ESXi5.0のドライバ構成を見る限り、その辺に転がっているパソコンでも十分動作する可能性はあります。
ベンダにお任せするにしても、社内SEがきちんと把握しておかないとね。
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