MacPro A1186(2006) – RADEON HD5770

Apple純正ではないHD5770のグラフィックカードをMacPROに載せてみました。

Mavericks以降は純正の7300GTでは動かないという事らしく。とはいえ純正品は高いのでPC用のHD5770グラフィックカードにEFIを適用する方法です。

購入したのは

DSC04082

SAPPHIREのVAPOR-X HD5770 1G DDR5の中古品。

補助電源が必要なタイプですので、専用ケーブルが必要です。

作業的に何を行うのかというと、グラフィックカードのファームウェアを取り出して、配布されているEFIコードをファームウェアに適用して、再度書き戻すという手順のようです。

やり方はnetkas.orgにある「make your own radeon HD 5770/5870/6870/6850 Mac ROM!」の通り。添付の「flash.zip」をダウンロードしておきます。

Macですべての作業を行う場合はPC-DOS等の環境作って行うようですが、幸いWindows環境があるので、ファームの抜き出し/書き出しはWindows側で行います。

Windows側で使用するツール

  • ファームウェアの抜き出し – GPU-Z
  • ファームウェアの書き出し – ATIWinFlash

ファームウェアの抜き出し

先ずはGPU-Zでファームの抜き出しを行います。

WS000000

グラフィックカードを複数搭載している場合は、ウィンドウ下部にある「AMD Radeon HD 5700 Series」の部分で対象カードを変更できます。

同シリーズのカードを積んでいる場合、例えばHD5770とHD5750という場合、Windows上ではHD5700と認識されてどちらのカードなのか判断が付かない場合がありますが、そういう場合は「Device ID」の項目を参照します。

上記の場合は「1002-68BE」ですからHD5750。HD5770の場合は後ろの4桁が「68B8」になります。

ファームの抜き出しは「BIOS Version」の横にあるアイコンをクリックします。

デフォルトでは「Juniper.rom」というファイル名でファームウェアファイルが出来ているので、手順どおり「myrom.rom」というファイル名でコピー、EFI化に失敗した場合等に困るので、抜き出したファームウェアは大事に保管しておきます。

ファームウェアのEFI化

「myrom.rom」をMac側に保存します。

コンソールで作業する都合上、ホームディレクトリに置くと便利です。

他にnetkas.orgから貰った「flash.zip」の中から「5770_vervet_netkas.efi」と「fixrom.py」も同じ場所に置きます。

コンソールを立ち上げたら

blocknum=`printf %d "'\`dd if=myrom.rom bs=1 skip=2 count=1 2>/dev/null\`"`
size=$(($blocknum * 512))
dd if=5770_vervet_netkas.efi of=myrom.rom bs=$size seek=1 conv=notrunc

を入力(コピペでOK)。

次いでEFIを適用したファームのCRCを合わせる為に

python fixrom.py myrom.rom myrom.rom

を入力します。

作業が終わったら「myrom.rom」ファイルをWindowsに保存します。

EFIを適用したファームウェアの書き戻し

Windows上でATIWinFlashを起動します。

WS000001

ウィンドウ下部にある「イメージの読み込み」をクリックすると書き込むファームを選択できます。

ファームを選択すると「プログラム」ボタンがアクティブになるので、「システムのビデオデバイス」欄で対象となるグラフィックカードにチェックを入っている事を確認してから「プログラム」ボタンをクリックします。

EFI化が成功するとOS X側で正しく認識できるようになります。

あちこちで言われていますが、DVIからの直接出力ではMac起動時のアップルマークが表示されません。

但し、DVIとD-Subの変換コネクタを噛ませてモニタにアナログで接続すると、起動直後からアップルマークが表示されますし、起動ドライブ選択等も問題なく行われるので、とりあえずはこれで十分です。困ったら、アナログ接続にすれば済む事ですし、心置きなく7300GTを仕舞えるってもんです(笑)。

ちなみに、netkas.orgには「Make your own 5750 Mac Rom (tested in 10.7.2, Mac Pro 1,1 flashed to 2,1 ONLY)!」というトピックがあって、HD5750もHD5770と詐称した上で同様の作業でEFI化が出来るようなのですが、うちのHD5750(SAPPHIRE HD5750 1G GDDR5 PCI-E)では駄目でした。

# なんでHD5750の話が出るのかというと、HD5770のつもりがHD5750をポチっておりまして(汗)。

HD5770詐称は抜き出したHD5750のファームを「RadeonBiosEditor」を使用してベンダIDとデバイスIDを書き換えてから、HD5770と同様の作業を行うようですが、まぁ、素直にHD5770を買ったほうががっかりする事無いかと(笑)。

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